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【2014ブラジル杯 総括⑤ グループD】   

まず試合結果。

初戦。
イタリア2-1イングランド
コスタリカ3-1ウルグアイ

2戦目。
ウルグアイ2-1イングランド
コスタリカ1-0イタリア

3戦目。
イングランド0-0コスタリカ
ウルグアイ1-0イタリア

順位は、
コスタリカ、ウルグアイ、イタリア、イングランド、
となったワケです。

死の組、Cの組、じゃなくDの組と言われていたこのグループですが、
ご存知の通り、結果は違った意味で死の組だったと思います。

ウルグアイがコスタリカに負けたところまでは、「あー、有り得るよな」と思えましたよね。
自分のセンスに惚れ惚れしますが(自分で言うなっ! 笑)、
過渡期というか転換期にあるイングランドを1つ下に置いて、
ウルグアイとイタリアを、進化のないウルグアイと進化するイタリア、と銘打って臨んで見るつもりだった僕ですが、
(ある意味では、進化できないままではマズいイングランドが転換期、過渡期という意味でもあり)
ウルグイアの方はというと、前回大会、久々に躍進した4位と言う結果を受けて、
むしろ前回大会はダークホースであり前評判は無いところから勝ち上がったワケですが、そこから、
スアレスとカバーニという、フォルラン1人の決定力が2人の自他ともに認めるストライカーを擁することの他には、
ウルグアイというのは、良く言えば戦闘的で猟犬的で堅牢でタフで、悪く言えばダーティーでラフで、
その部分が、勝ち上がること、ゴールマシンがいることで、耐え忍んでチャンスを狙える、待てば日和があることを改めて学習した、
そのスタイルを進化せずに固めて突き詰めてきたのが、ウルグイアと言えると思うのです。

一方でイタリアは、EUROでプランデッリが采配した、システムと戦術の転化は、
間違いなく光明と可能性であり、それが進化しているなら非常に楽しみな、
もっと言えば、今大会のオランダよりも先に戦術戦略采配で勝負するポテンシャルを、模索していたのがイタリアなのかな、
と位置付けて、進化する・しない、と銘打ったワケです。

結果論で言うと、この組は、どこか順序がズレてたと思うんですよね。
本来、勝負どころとなるハズだった試合が、思いのほか違う試合になった、
つまり、重くないハズが重い試合として迎えることになてしまった、みたいな。

例えばイタリア。
まず初戦、イングランド戦重視、必勝ですよね。
普通に考えて、当たり前です。
ここで勝てば、だいぶ優位に、落ち着いて戦えることになる。

その目論見通り、オトナの試合展開で、流れを渡さず、しっかりと勝ち切った試合、
ピルロとデロッシは健在で、上々の滑り出しの、結果はほぼ満点のゲームだったと思います。

ウルグアイについては、コスタリカに負けたのが勿論、誤算で番狂わせだったワケで、コスタリカを評価しないワケではないのですが、
スアレスが出られなかったこの試合、というよりも、
スアレス不在でも勝てると踏んでいたでしょうし、スアレスの回復に少しでも時間を充てたかったのが実際でしょうし、
でも、スアレス出てれば、コスタリカに勝っていた可能性は、僕は充分にあると思ってます。

何が言いたいかというと、コスタリカは勝ち点を稼ぐ相手、という皮算用が、
スアレス起用のズレにより、更に大きく狂っていくということです。

2試合目、イタリアの敗戦は、コスタリカの実力が侮れないものであることは評価しつつも、
イタリアが「ゴールを奪えないと負ける」という試合が2つ続くことになることが最大の敗因としても、
1勝同士の対戦でコスタリカ戦を迎えるという想定は、余りなかったと思うし、
ましてそこに負けて、結果、3試合目のウルグアイ戦が、
本来は1位か2位かを決める試合で迎えられれば、という目論見の中、
まさか2位を争い、負けたら敗退となる試合で迎えるとは、重みが想定外だったと思います。

ウルグイアは、元々2戦目のイングランド戦に、プレミアリーガーでもあるスアレスの復帰を照準合わせていたでしょうし、
その試合は、かなりタイトとはいえ勝ち切ったことで狙いは果たしましたが、
こちらもまた、よしんば2勝同士で戦うイタリア戦が、まさかという重みになっていたワケです。

コスタリカを評価はしつつも、僕はこの展開は、スアレスのコスタリカ戦の欠場が誘因だろうと、そう思っています。

あとは、ディテール、運不運も含めて、ですね。
僕はマルキージオの退場はレッドカード対象ではないと思うし、
スアレスの噛みつきは処分されるべきで、そうであればゴディンのヘディングは無かったと思います。

ただ、辛抱することを前回大会で覚えた、学んだ、刷り込んだウルグアイが、
セットプレイという武器を活かした結果、微笑まれて勝ち上がった、ということでしょうね。
進化しなかったのは、猟犬的でなく狂犬のままだった、スアレスだったというオチですね(笑)

コスタリカは、触れてませんが嫌いとか好きでない、という意味ではありませんから(笑)

by wearecrazy | 2014-08-06 15:25

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