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【Number誌を喰らう】   



久々の、【Number誌を喰らう】である。
これは、Plusじゃない方の話。
列挙的に。

まずは大会総括というか、評価というか、そういう話にも近くなるが、
攻撃サッカーの権化を自認する両大国の対戦、というファイナルからは、
やはり的外れ期待ハズれだった部分も否めない、というのが総評的な括りかなとは思うのだが、
スペインについては、
「内容を伴う勝利を目指したのはスペインだけだったと言えるはずだ。」
というくだりが、やっぱり真価なのだろうと思う。

攻撃サッカー全盛に向かうような方向性を打ち出せる結果の試合、レベル、大会ではなかったのかもしれないが、
内容を伴う勝利を目指したチームが頂点を奪取できたということは、
それはそれで、大きな意味を持つことだと思うのだ。
それが今大会の、一番の収穫だろう。

もう1つは、ウルグアイの躍進を取り上げた項で、スアレスのハンド事件についてのくだり。
「中南米の人々は、彼の行為を咎めたりはしない
 ルールの中で勝負するという彼らの認識から外れていないからだ。
 そしてウルグアイは、スアレスが手を出そうと出さなかろうと素晴らしいチームだった」

このくだりの前段は違和感が残る方もあろうが、後段は皆同意だろう。
そして前段については、
「彼のハンドはガーナの敗退につながったから責められただけだ。
 同じようにハンドをした豪州選手のことなど誰も覚えていないだろう。
 サッカーとはそういうものだ」というのがその理屈だ。
もっと言えば、
PKを献上し、退場もした、ルールの中で充分に罰せられている、ということだ。

スペインVSドイツの論評の中では、
①ペドロのスタメン起用が与えたのは前線の流動性だった、中盤が突如活性化した
②ドイツは開始1分からボールを回され、恐れ、勇気に欠けた
③1-0というスコア以上の大きな差が2ヶ国の間には存在した
などなど、まぁもっと細かい部分もたくさんあるのだが、
僕とyk氏が掛け合いしたような内容のことが、そっくりそのままに等しく書き連ねられている。

ある意味、僕らは、
「下手な解説者よりよっぽど面白い」
「そんじょそこらの雑誌より中味がある」
そういう「論じ」と「語り」を目指している。
もっと言えば、今あるサッカー雑誌や番組よりも面白いものを作ったりも、出来る気がする。
例えば、同じような「論客」や「語り部」の多くの方々の、投稿型の雑誌や番組とかだって、
ディープでマニアックでクレイジーなサッカー馬鹿たちには、面白いかもしれないじゃない?

また、ここにもオシムからのメッセージがひとしきり。
「ひとりの選手にチーム全体が頼りきっている。そんな状況はもはや成り立ち得ないというのに」
「ブラジルはまるでモウリーニョのチームを見ているようだった。
 伝統的なスタイルがありながら、それを捨てて他のやり方に走る。
 ブラジル人に守備のディシプリンを適用すること自体が賢明とは言えない」
「どんな時も100%状況をコントロールし続けることなど出来ない。
 それをやろうとして、彼らは自分たちのプレイが出来なくなってしまった。」
「ドイツはミュラーの欠場が痛かった。
 彼は常にスプリントしてプレイに加わるが、こんな選手はなかなかいない。」

オシムってモウリーニョのやり方は否定的なんかね??
スターは要らない、チームの役に立たない個人技は無用など、
そういった哲学はここでも披露されているだろうし、
選手の適正・個性に合わせたチーム作り、最大限活かすスタイルというものには、
こだわりがあるのかなと覗える。

ざっと喰らってみたが、いかがだろうか?
明日にはPlus誌が出るのかな?
読み応え、ありますよーにっ(笑)

by wearecrazy | 2010-07-21 11:33 | 【W杯雑談編】

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